「スポンジ生地が膨らまない!」そんな失敗経験はありませんか?
これまで数千人もの方にお菓子作りを指導してきましたが、ご自宅でスポンジ生地にチャレンジしたほとんどの方が、そんな失敗を経験しています。
なぜなら、スポンジ生地作りには、レシピではわからない”プロのコツ”があるからなんです!
逆に言えば、しっかりとポイントを押さえれば、しっとりふわふわのスポンジ生地は誰にでも作ることができます。
今回は、ショートケーキ等でよく使われる「共立て法(全卵を泡立てる方法)」で作るスポンジ生地について、私が10年以上のパティシエ経験の中で学んだ、レシピではわからない”プロのコツ”を、動画を交えてわかりやすくお教えします。
目次
◆ スポンジ生地が膨らまない!その原因とは?
失敗には必ず原因・理由があります。
成功するには、その原因を知ることが一番の近道です!
原因がわからずに何度やっても、うまくいかずにお菓子作りが嫌になってしまうだけですからね。
サクッと解決してハッピーにお菓子作りを楽しみましょう♪
そもそもで、スポンジ生地はなぜ、あんなにふんわり大きく膨らむのでしょうか?
それは、卵をしっかり泡立てた時に含んだ空気が、オーブンの熱で膨張するから。
あのお店みたいなふんわり食感は、空気をしっかり含ませることで生まれます。
つまり逆を言えば、膨らまないスポンジ生地の原因の多くは、泡だて不足・泡を潰してしまっていることなのです。
スポンジ生地は、泡立てが命!!だということを、まずは頭に入れておいてください。
◆ よくある失敗原因ワースト5
私がこれまで数千人の方にお菓子を指導してきた経験上、「スポンジ生地が膨らまない」という多くの方に見られる失敗の原因は、大きく分けて5つあります。
1)卵の温度が低い
2)卵の泡立て不足
3)砂糖の量に問題がある
4)正しい混ぜ方ができていない
5)混ぜすぎ
1)卵の温度が低い
これはかなり多くの方が知らずに、失敗の原因となっているポイントです。
卵と砂糖を合わせて泡立て始める前に、湯煎で卵を「お風呂のお湯くらいの温度まで温める」
たったこのひと手間だけで、卵の泡立ちの良さが格段に変わってきます!
卵には、温度が高いとふんわり泡立ちやすく、温度が低いと泡立ちづらいという性質があります。
どんなに時間をかけても、ハンドミキサーを高速にしても、一生懸命泡立てても、卵の温度が低いと、スポンジ生地をふんわり膨らませるために十分な状態まで泡立ちきることができません。
冷蔵庫から出したばかりの卵を泡立ててみると、明らかに泡立ちが悪いのが分かります。
「常温に戻した卵を使う」と書いてあるレシピもありますが、私の経験上で言うと、常温でも不十分です。
レシピ等で言う常温は一般的に「20℃前後」を指しますが、この温度ではなかなかしっかり泡立ってくれません。
特によくやりがちなのが、冬場の常温。
部屋に卵を出しておいても、気温が10℃前後だったら、冷蔵庫とほとんど変わらないですよね。
季節に関わらず、湯煎で温めれば泡立ちやすさは安定します。
ふんわり湯気が上がる程度(約60℃)の湯煎を用意して、卵が煮えないように混ぜながら温めてください。
目安は「お風呂のお湯くらいの温度まで」の約40℃。
温度が上がりすぎても、卵が煮えてダマになったり、泡立ちのキメが荒くなったりしますので、約40℃を目安にしてくださいね。
2)卵の泡立て不足
よくレシピには「しっかりと泡立てる」と書いてありますが、その「しっかり」がどんな状態か分かりますか?
この「しっかり」がレシピの文章だけでは分かりづらく、十分な空気を含んだ状態まで泡立てられていないことが、ご家庭ではよくあります。
この「しっかりと」を言葉で表現すると、「落とした生地の跡がはっきりと立体的に残る状態」です。
まずこちらが、泡立て不足の状態。
落とした生地の跡が、だんだんにじんで消えてしまいます。
この時点でも卵がだいぶふんわりしていて、一見するとすごく泡立っているように見えるため、これくらいの状態で止めてしまう方が非常に多いのです!
ですが、生地の跡が消えるようでは、まだまだ泡立てが足りておらず、このまま焼くと膨らみの悪い固いスポンジ生地になってしまいます。
そしてこちらが正しい泡立て具合の「落とした生地の跡がはっきりと立体的に残る状態」
先ほどの泡立て不足の状態よりも、生地がしっかりして、ボリュームも増しているのが分かりますか?
このくらいの状態になると、かなり空気が含まれていますので、大きくふんわり膨らむスポンジ生地になります!
3)砂糖の量に問題がある
これは、ネットで探したレシピ自体にそもそもで問題がある場合や、自分でアレンジして作った時に起こりやすいパターン。
スポンジ生地を作る際に、砂糖は甘さをつけるだけではなく、とても大事な役割をしています。
それは、卵にしっかり溶け込むことで、卵にシロップのような粘りをつけ、泡を抱き込んで潰れにくくするという役割。
サラサラの水は泡立たないけど、粘りのある食器洗剤だと泡立つ、という例えを使うと分かりやすいでしょうか?
砂糖を加えることで、卵が食器洗剤のように泡立ちやすく、泡が潰れにくくなるのです。
ですから、甘さを減らしたいからといって、砂糖を減らし過ぎるのはNG!
砂糖が不足すると、卵の泡立ちが悪くなったり、粉と合わせた時に泡が潰れやすくなったりして、結果膨らみの悪いスポンジ生地になってしまいます。
かといって、砂糖の入れすぎもNG!
卵の粘りが強くなりすぎて、逆に泡立ちづらくなります。
これも食器洗剤をイメージすると分かりやすいのですが、食器洗剤だけでこすっても泡立ちづらいですよね。
スポンジやお皿を湿らせることで、食器洗剤は泡立ちやすくなります。
泡立つにはある程度の水分が必要なのですが、砂糖は水の吸収が非常に良いので、泡立つのに必要な水分を奪ってしまうのです。
砂糖は多すぎず、少なすぎず、適度な量を守ることが大切。
目安は「卵の重さの半量程度」です。
4)正しい混ぜ方ができていない
私の指導経験上でいうと、もしかしたらこれが一番多い失敗原因かもしれません!
スポンジ生地の空気はとても潰れやすいので、せっかく卵がしっかり泡立っていても、小麦粉を入れた後に正しい混ぜ方ができていないと、一気に潰れてしまいます。
よくレシピには「さっくりと混ぜる」「ふんわりと混ぜる」「”の”の字を書くように混ぜる」と様々な表現で書かれていますが、どれも同じ混ぜ方を指しています。
この正しい混ぜ方、分かりますか?
動きはレシピで一番分かりづらいところですが、これができていないとふんわり膨らむスポンジ生地は作ることができません。
まず、ゴムベラは丸い方を下にして、軽く握手をするように握ります。
ボウルは形が丸いので、ゴムベラの丸い方を下にすることで、形がフィットして混ぜやすく、混ぜ残しも少なくなります。
そして、ひらがなの”の”の字を書くように、下からふんわりと手首を返して、生地で粉を抱き込みながら混ぜていきます。
手首を返す時に、同時に反対の手でボウルを大きく半周くらい回すと、一気に混ざるのでより手数少なく混ぜることができます。
この混ぜ方はスポンジ生地に限らず、シフォン生地、パウンド生地、ムースなど、様々なお菓子作りで出てくる基本の”き”の混ぜ方です。
お菓子は混ぜ方一つで大きく仕上がりが変わりますので、これを覚えるとお菓子作りが格段にレベルアップしますよ!
いきなり生地でやると上手くできない場合があるので、まずは空のボウルとゴムベラを使って、動画を見ながらぜひ練習してみてくださいね。
5)混ぜすぎ
正しい混ぜ方でやさしくふんわりと混ぜても、混ぜれば混ぜるほど泡は潰れていきます。
せっかくしっかり泡立てた生地が台無しになってしまいますので、混ぜすぎには注意してくださいね。
ですが、実はスポンジ生地の場合、「混ぜ不足」もNG!
混ぜが足りないと、生地のキメが整いきれず、キメが粗いボソボソした食感の生地になってしまいます。
これは、混ぜ方がとても上手な方が陥りやすい失敗ですね。
私自身もそうですが、混ぜ方が上手な方だと、粉気がなくなってすぐ手を止めてしまうと、混ぜ不足になっていることが多いです。
よくレシピ本などに書いてある「リボン状」が混ぜ終わりのベストな状態!
リボン状とは、生地をたっぷり持って落とした時に、「リボンのように繋がって落ちヒダになって重なる状態」
生地を落とした時に、混ぜ不足だと生地がつながらずブツッと切れてしまいますし、逆に混ぜすぎだとヒダ状にならずダーっと流れるように落ちてしまいます。
リボン状は、生地のキメがしっかりと整っている証。
スポンジ生地の食感は、この混ぜ終わりの状態でかなり変わりますので、しっかり混ぜ終わりの状態を見極めてくださいね!
◆ まとめ
スポンジ生地はお菓子作りには絶対に欠かせない、基本の生地。
ショートケーキ、ロールケーキ、ムースなど、様々なお菓子に応用できるようになりますし、バースデーケーキやクリスマスケーキにも大活躍♪
”プロのコツ”で作るしっとりふわふわのスポンジ生地で、「お店みたい」って褒められちゃってくださいね!
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